前回に続き、不動産登記の贈与・売買を考察していきましょう。
(相続手続と分けるため、相続登記は除きます。)
トップページにて、「司法書士完全攻略」というネット集客に必要な基礎知識を完全解説しております。
是非、ご覧ください。

需要-✕
需要は低めと思われます。
売買による不動産登記は、不動産仲介業者からの依頼がメインになります。例外として考えられるのは「仲介を通さずに売買(贈与)をしたい人」「仲介経由でもらった不動産登記の見積もりに不満を思っている人」です。
前者に関して、不動産屋を通すと3%取られるので、もったいないから司法書士に代わりにやってもらう仕事です。親子の贈与契約書を作るくらいならまだしも、売買の仲介業務を1からやる先生はほぼいないと思います。グループ会社として不動産業務と合わせて司法書士業務をやっている先生であれば、多少は需要がつかめると思います。少しマニアックになってしまうのでここでは省かせていただきます。
後者に関しては、トラブル案件なのでそもそもの数は少ないかと思われます。
この業務だけで数十件を継続的に獲得するためには商圏を市町村ではなく、都道府県単位で狙っていく必要があります。
看板商品として力をいれるなら、市町村単位で満足行く数を継続的に獲得できるような商品を選びたいなと思います。
単価ー△
単価も低めと思われます。
客層の面から考えてみましょう。不動産屋から紹介に不審をもっている方がメインです。相場を確認し、いろいろとリサーチしているので相見積をとっている可能性もあります。地域で最安値の登記費用にしなければ獲得は難しいでしょう。
需要がそもそも少ないので、不動産屋から紹介をいただけている先生は、既存の価格を下げてまで獲得する価値は無いと思われます。
需要と単価の2つの基準から考えても、不動産登記(売買・贈与)を目玉商品として扱うのは得策ではないと考えられます。
優位性-◯
優位性は簡単に作ることができます。
優位性は値段で作り込むことになります。値段が高いから他を探している客がターゲットになりますので、値段が安ければ安いほど優位性を作り込むことができます。優位性の作り込みやすさという意味では◎ですが、利益などの経営面から考えると、優位性を作れば作るほどしんどくなっていくので注意が必要です。
難易度ー◯
販売の難易度はかなり低いです。
優位性と話が被ってしまうのですが、お客様にとっての購入基準は「値段」のみになります。合わせてお客様のほうでリサーチを行っており、相談を予約した時点で依頼の意志はかなり固いと考えられるからです。
まとめ
不動産登記(売買・贈与)は、優位性や難易度で見ると非常に取っつきやすい商品と思えます。
しかし、需要や単価を見ると力を入れるだけのリターンが望みにくい商品だということがわかります。
「司法書士」で検索してきたユーザーさんに引っかかったらラッキーと考えて、一応ホームページに追記しておく程度の扱いで良いと思われます。